新嘗祭とは?その起源とハロウィンとの違いについて

11月の祝日といえば「文化の日」と
「勤労感謝の日」ですね。
そのうちの勤労感謝の日って
何の祝日だったか、ご存知ですか?

実はこの「勤労感謝の日」が
収穫祭に当たります。
本来は「勤労」ではなく
「収穫」に感謝するもので
戦前は「新嘗祭(にいなめさい)」
と呼ばれていました。

今回は、この「新嘗祭」の意味や
起源について調べてみたいと思います。
さらにハロウィンは、
この新嘗祭と同じなのでしょうか?
この疑問についても
調べてみたいと思います。

新嘗祭とは

新嘗祭は古来から伝わる収穫祭です。

秋は実りの季節ですね。
お米をはじめとした穀物や野菜、果物、
たくさんの収穫物が街や食卓を彩ります。
夏の間の苦労がまさに結実したことに喜び
人はお祝いの宴を開いてきました。

それは世界中で広く行われています。
有名なところでいえば英語圏の
ハロウィンでしょうか。
ドイツのオクトーバー・フェストも日本でも知られるようになってきました。

こうした「収穫祭」は人類が
狩猟採集生活から
農耕生活に移った遠い過去から
ずっと続いています。
日本ではこれといった大きな
お祭りがないように思いますが
実は「勤労感謝の日」が
収穫祭に当たります。
本来は勤労ではなく「収穫」に
感謝するもので「新嘗祭」
と呼ばれてきました。

新嘗祭には字が表しているように
・新→新しい
・嘗(な)める→味見する・試してみる
・祭→儀式
つまり
「その年に収穫された新穀を食す儀式」
という意味があります。

または
「恵み豊かな一年の収穫に感謝をして
当日までに迎えられた新穀を食す
新穀解禁日」という意味があります。

新嘗祭とは11月23日に宮中と全国各地の神社において新穀を得られたことを神々に
感謝して感謝の祝詞を奏上する日
です。

新嘗とは元々「新饗(にひあえ)」と読み、その年に収穫された穀物のことを
意味しました。
この穀物を天皇が神に捧げる儀式こそ
新嘗祭です。
飛鳥時代の7世紀ごろから宮中で
行われてきたといわれ、
それは今でも皇居で続いています。

毎年11月23日、天皇陛下は古式ゆかしく神聖な白装束に身を包まれます。
祝詞(のりと)が奏上される中、宮中三殿のひとつ神嘉殿(しんかでん)に新穀を捧げるのです。
そのように神恩に感謝されたのちに天皇陛下も自らその新穀をお召し上がりになります。
天皇陛下が栽培された新穀も、
お供えになります。

ちなみに新嘗祭まで天皇陛下は新米を
お召し上がりにならないそうです。
9月の声を聞くと新米は
市場に出回りますから
私たちのほうが天皇陛下よりも先に新米を
いただいているんですね。

古代から続くこうした儀式が現代の皇居の中でも行われています。
この時に使われる新穀は日本各地から特別に選ばれたものだそうです。
日本中の全都道府県から収穫された新米が
献上米として奉納されます。
宮中で新嘗祭が執り行われるに際して
伊勢神宮では聖寿の長久、国家の隆昌、
国民の平安が祈念されます。

天皇が即位されて初めて行う新嘗祭は
大嘗祭(だいじょうさい)
(おおにえのまつり)」
と呼ばれています。
まさに一代一度の大祭となります。

伊勢神宮

11月23日には日本全国の神社でも
新嘗祭が行われます。

ここで伊勢神宮で行われる新嘗祭について
調べてみたいと思います。
伊勢神宮には
「内宮」と「外宮」があります。
そこでは、
それぞれ違う神様を祀っています。
外宮では豊受大御神が祀られていて
天照大御神の食事を担当しています。
内宮では天照大御神が祀られています。

伊勢神宮で行われている新嘗祭は
大御饌(おおみけ)と奉幣(ほうへい)
があります。
大御饌では、それぞれが祀っている神様に、その年にできた五穀をお供えします。
奉幣では天皇陛下の使者である「勅使」
によって神前に供物がお供えされます。

いずれも、その年にできた五穀、供えものをお供えすることにより
無事に実って収穫できたことへの
感謝を表します。

今年は近くの神社に出かけてみるのも
良いかもしれませんね。
事前に何時から、どのような儀式があるのか
式次第が社務所やホームページに掲載されることもあります。
当日は、いつもの境内とは違って、
お供えものがあったり
飾りつけがされていて、
お祭りらしい雰囲気に
包まれているようです。

地域の神社の新嘗祭は基本的に誰でも
参加できます。
拝殿などの中に招かれて見事に正装した
神職による祝詞を聞き
参加者も一人ずつ収穫に感謝する意味で
玉串を捧げます。
神社によっては儀式の最後に、お供えものの新米を分けてくれるようです。

もし出かけた先の神社で、
そのようなことがあったら、
ご厚意に感謝して、ありがたく頂戴したいと思います。
この、お米を炊いて口にすることで
古来の収穫祭の意味をかみしめることが
できるような気がします。

【スポンサーリンク】

新嘗祭の起源

新嘗祭を一番最初に行ったのは日本神話に
おける主神ともいえる天照大御神であると
古事記の記録に載せられているようです。
これは、あくまでも神話上の話ですが人間で最初に行ったのは誰でしょうか。

日本書紀によると飛鳥時代の
皇極天皇(こうぎょくてんのう)の時
(西暦642年)と考えられています。
皇極天皇が古事記を参考にしたのか、
ご自身でお考えになったのかは
定かではないようです。
それでも、この後毎年行われては
いなかったようです。

さらに日本最古の歌集として現存している
万葉集には新嘗祭にまつわる和歌が
数首あります。

日本では古来より稲作を中心とした
農耕が営まれています。
そして秋は稲の収穫をする季節です。
このような背景から秋の収穫に感謝する
新嘗祭が始まったと思われます。

元禄時代の東山天皇以降、新嘗祭
毎年行われるようになりました。
このことを考えると新嘗祭の起源は元禄時代にあったといえるかもしれません。
1908年には大祭に指定されて宮中恒例祭典の中でも最も重要なものとされています。

新嘗祭は五穀収穫に感謝するお祭りです。
「嘗」という漢字には
「なめる・味わう・穀物を神に供する」
という意味があります。

農業が生活の中心となっていた日本では一年を通して農業にまつわる
お祭りが行われています。
秋には新嘗祭、春には祈年祭が行われます。

祈年祭とは、どのようなお祭りでしょうか。
その年が豊作となって実り多い一年に
なりますようにと祈るお祭りです。

【スポンサーリンク】

ハロウィンとの違いは?

最近、日本でも定着してきたハロウィンは
新嘗祭と同じなのでしょうか?

ハロウィンは古代ケルト人が起源と
考えられているお祭りのことです。
もともとは秋の収穫を祝う行事でした。

古代ケルト人にとって10月31日は
1年の最後の日でした。
この日の夜は夏の終わりと冬の始まりを意味していました。
そして、その日に死者の霊が家族を訪ねて
還ってくると信じられていました。

時期を同じくして有害な精霊や魔女も来ると考えられていたので、
そのような存在から身を守るための魔除けが必要とされていました。
そのためにハロウィンでは仮面を被ったり
魔除けのたき火を焚くようです。

ほかには、かぼちゃの中身をくりぬいた中にろうそくを立てた
「ジャック・オー・ランタン」
を作って飾りつけをします。
そして子どもたちが魔女やお化けの
格好をして近所の家を1件ずつ回り
「トリック・オア・トリート」と唱えます。
これには
「お菓子をくれないといたずらするよ」
という意味があります。

それぞれの家庭ではかぼちゃのお菓子を作り
子どもたちがもらったお菓子を持ち寄って
ハロウィン・パーティーを開きます。
お菓子をもらえなかった場合は報復の
いたずらをしてもいいそうなのですが…

このように悪霊を追い出す宗教的な意味合いのある行事でしたが
現代では特にアメリカ合衆国で民間の行事
として定着しています。
祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんど
なくなっているようですね。

収穫を祝うという意味では新嘗祭
似ていますね。
それにプラスしてハロウィンでは日本の、
お盆と大晦日の要素が
含まれているようです。

感想

今回は新嘗祭について調べてみました。
新嘗祭という言葉は
「聞いたことがあるかな」程度で
天皇陛下が行っておられる行事という
イメージしかありませんでした。

同様の行事が日本全国で
行われていたんですね。
それが11月23日だったのも
知りませんでした。
詳しく調べることによって新たな
発見をすることができました。

2019年には新天皇が即位され
大嘗祭が行われますので
その日の行事にも
注目してみたいと思います。

皆様の日々の生活にも
少しでもお役立ていただけましたら
嬉しく思います。

【スポンサーリンク】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

twelve − 10 =